2026.03 icoi Lounge MUSIC コラム
水の音に耳をすませば
北海道の冬はまだ深く、街のあちこちに雪が残っています。
それでも軒先から落ちる雫や、道路の端を細く流れる雪解け水の音に耳を澄ますと、確かに季節は動きはじめていることに気づきます。
凍っていたものが、わずかにほどける音。
春はいつも、そんな小さな変化から姿を見せます。
耳をすませば、あちこちから小さな水の音が重なり合っているのが聞こえてきませんか。
遠くパリを流れる、セーヌ川。
パリの春は、街を流れるセーヌ川の表情が変わる頃にも感じられると言われています。
冬の重たい色をしていた水面が、やわらかな光を映しはじめ、
川辺の木々や花々とともに景色の輪郭を少しずつ変えていく。セーヌ川の水面が光を受けて揺れる様子は、パリジャンたちにとって春の到来を告げる象徴のひとつとも言われています。
水は、季節を映します。北海道でも、パリでも。
そして川辺に光が戻るころ、パリではカフェの椅子が外へ向きはじめます。人々はテラスに腰を下ろし、やわらかな空気のなかで季節の移ろいを味わうでしょう。
今月セレクトしたのは、ミシェル・ルグラン が1959年に録音したピアノ・トリオ作品集Jazz in Paris: Paris Jazz Piano から「Paris in the Spring」。
このアルバムは1959年、パリのブランキ・スタジオで録音されたもので、まさに“パリそのもの”を感じさせる空気がそこに刻まれています。タイトルを見れば、パリの春そのもののように思える一曲。セーヌ川の光、カフェのざわめき、ゆるやかな季節の足取り。その景色が、ピアノの鍵盤の上で静かに浮かび上がってきます。
どこか記憶の中にあるような、春の風景。
もし、このコラムを北海道から遠く離れた場所で読んでいる方がいたら、今いる街の空気のなかで、ふと雪解けの水の音を思い出してもらえたら嬉しいのです。
屋根から落ちるしずく。道路の脇を流れる小さな水。まだ少し冷たい風のなかに混じる、やわらかな気配。耳をすませば、水の音があちこちから聞こえてくる季節です。
北海道にも、確かに春は近づいています。
それでも軒先から落ちる雫や、道路の端を細く流れる雪解け水の音に耳を澄ますと、確かに季節は動きはじめていることに気づきます。
凍っていたものが、わずかにほどける音。
春はいつも、そんな小さな変化から姿を見せます。
耳をすませば、あちこちから小さな水の音が重なり合っているのが聞こえてきませんか。
遠くパリを流れる、セーヌ川。
パリの春は、街を流れるセーヌ川の表情が変わる頃にも感じられると言われています。
冬の重たい色をしていた水面が、やわらかな光を映しはじめ、
川辺の木々や花々とともに景色の輪郭を少しずつ変えていく。セーヌ川の水面が光を受けて揺れる様子は、パリジャンたちにとって春の到来を告げる象徴のひとつとも言われています。
水は、季節を映します。北海道でも、パリでも。
そして川辺に光が戻るころ、パリではカフェの椅子が外へ向きはじめます。人々はテラスに腰を下ろし、やわらかな空気のなかで季節の移ろいを味わうでしょう。
今月セレクトしたのは、ミシェル・ルグラン が1959年に録音したピアノ・トリオ作品集Jazz in Paris: Paris Jazz Piano から「Paris in the Spring」。
このアルバムは1959年、パリのブランキ・スタジオで録音されたもので、まさに“パリそのもの”を感じさせる空気がそこに刻まれています。タイトルを見れば、パリの春そのもののように思える一曲。セーヌ川の光、カフェのざわめき、ゆるやかな季節の足取り。その景色が、ピアノの鍵盤の上で静かに浮かび上がってきます。
どこか記憶の中にあるような、春の風景。
もし、このコラムを北海道から遠く離れた場所で読んでいる方がいたら、今いる街の空気のなかで、ふと雪解けの水の音を思い出してもらえたら嬉しいのです。
屋根から落ちるしずく。道路の脇を流れる小さな水。まだ少し冷たい風のなかに混じる、やわらかな気配。耳をすませば、水の音があちこちから聞こえてくる季節です。
北海道にも、確かに春は近づいています。