2026.02 icoi Lounge MUSIC コラム
春は、雪の向こうから
気づけば、暦は2月に入りました。北海道の冬はまだ深く、雪も空気も厳寒のままですが、時間だけが、静かに次の季節へと進んでいます。少し前、1月の北海道は、凜と張りつめた寒さと音のない夜が続いていました。街は静まり、雪はただただ降り積もる。冬という季節の厳しさと孤独を、そのまま受け止めるような日々。けれど2月に入ると、同じ雪景色でも、どこか空気の質が変わってきます。
今、道内各地では冬の祭りが最盛期を迎えています。札幌では「さっぽろ雪まつり」が始まると、街には人が集まり、巨大な雪像が立ち並び、白い世界の中に光と声が流れ込みます。
1月の凍りついた静けさとは違う、賑わいの中にある冬。その表情が、少しずつ、けれど確かに変化していくのです。
目を海外に向けてみると、アイルランドやスコットランドでは「インボルク」と呼ばれる祝祭があり、まだ寒さが残る中で光や新しい命の兆しを祝います。
アメリカやカナダでも、2月2日には動物の行動から季節の行方を占う「グラウンドホッグ・デー」があり、人々は冬のまっただ中で、次の季節の気配を探し続けています。
札幌では、雪まつりが終わると、あれほど街を覆っていた大雪像たちが重機の音とともに壊され、あとかたもなく消えていきます。それはまるで、大きな雪の壁が春の気配をせき止めていたかのよう。それが崩れた瞬間、どこからともなく、春がふっと立ち上がってくる。そんな気がするのです。「立春」という言葉が、単なる暦の上だけのものではなく、感覚として理解できるのも、この頃なのかもしれません。
今月選んだ一曲は、The Maríasの「No One Noticed」。 プエルトリコ出身、アトランタ育ちの彼らが奏でる音楽は、冷たい夜の感触を残しながらも、夢の中のように柔らかく、現実と意識の境界を曖昧にしていきます。そのドリーミーでアンビエントな音像は、冬がまだ終わらないまま、少しずつ次の季節へと溶け出していく今の空気に重なります。
北海道は、どこをどうみてもまだまだ「冬」。それでも知らぬ間に春の気配がほんのり、静かに入り込んでくる。 2月は、そんな移ろいの時間なんだと思います。
今、道内各地では冬の祭りが最盛期を迎えています。札幌では「さっぽろ雪まつり」が始まると、街には人が集まり、巨大な雪像が立ち並び、白い世界の中に光と声が流れ込みます。
1月の凍りついた静けさとは違う、賑わいの中にある冬。その表情が、少しずつ、けれど確かに変化していくのです。
目を海外に向けてみると、アイルランドやスコットランドでは「インボルク」と呼ばれる祝祭があり、まだ寒さが残る中で光や新しい命の兆しを祝います。
アメリカやカナダでも、2月2日には動物の行動から季節の行方を占う「グラウンドホッグ・デー」があり、人々は冬のまっただ中で、次の季節の気配を探し続けています。
札幌では、雪まつりが終わると、あれほど街を覆っていた大雪像たちが重機の音とともに壊され、あとかたもなく消えていきます。それはまるで、大きな雪の壁が春の気配をせき止めていたかのよう。それが崩れた瞬間、どこからともなく、春がふっと立ち上がってくる。そんな気がするのです。「立春」という言葉が、単なる暦の上だけのものではなく、感覚として理解できるのも、この頃なのかもしれません。
今月選んだ一曲は、The Maríasの「No One Noticed」。 プエルトリコ出身、アトランタ育ちの彼らが奏でる音楽は、冷たい夜の感触を残しながらも、夢の中のように柔らかく、現実と意識の境界を曖昧にしていきます。そのドリーミーでアンビエントな音像は、冬がまだ終わらないまま、少しずつ次の季節へと溶け出していく今の空気に重なります。
北海道は、どこをどうみてもまだまだ「冬」。それでも知らぬ間に春の気配がほんのり、静かに入り込んでくる。 2月は、そんな移ろいの時間なんだと思います。